カセグガイド › 交通費と立替金

立て替えた交通費は請求書にどう書く?
課税と不課税の分かれ目

「交通費は実費で請求してください」と言われたとき、その金額に消費税を乗せるのか乗せないのかで迷う人は多いです。答えは「場合による」なのですが、分かれ目そのものはシンプルです。

2026年8月1日

分かれ目は「それは誰の費用か」

交通費の請求には、性質のまったく違う2つのパターンがあります。

A. 役務の対価の一部B. 立替金の精算
中身自分が現場へ行くために使った費用を、報酬に上乗せして請求する本来は相手が負担すべき費用を、自分が一時的に立て替えて払い、実費を返してもらう
誰の費用か自分の費用相手の費用
自分の売上か売上になる売上にならない
消費税課税(10%を乗せる)課税対象外(乗せない)

注意すべき点

携帯販売の応援・ヘルパーが受け取る「交通費支給」は、実務上その多くが A(役務の対価の一部) に当たります。自分の名前で切符を買い、自分が現場へ移動するために使った費用は、契約で「交通費は実費支給」と決めていても、通常は自分の費用だからです。

「立替」という言葉が使われているからといって、自動的にBになるわけではありません。判断するのは呼び方ではなく、その費用が誰のものかです。

Bになるのはどういうときか

立替金として扱えるのは、その支出が明確に相手の費用だと言える場合です。たとえば、相手方が負担すべき費用の請求書や領収書が相手方の名義で発行されていて、あなたはその支払窓口になっただけ、というような形です。

この場合、あなたは相手の名義の領収書等をそのまま渡し、請求書には実費をそのまま載せます。あなたの売上ではないので、消費税は乗せません。

迷ったら元請けに合わせる

実務では、元請け側が「交通費は課税で上げてください」「立替として非課税で」と運用を決めていることがよくあります。自分だけ違う扱いにすると毎月突き合わせで揉めるので、先に確認して合わせるのが正解です。相手の経理が処理しやすい形が、結果としていちばん早く支払われます。

請求書での書き方

A(課税)の場合

報酬と同じ課税対象の明細として並べます。消費税は、交通費も含めた課税対象の合計に対して1回だけ計算します。

内容数量単価金額
応援業務 日当(8月分)12 日20,000240,000
販売手数料 新規契約18 件3,00054,000
交通費(実費)4,200
小計(10%対象)298,200
消費税(10%)29,820
お支払金額328,020

B(対象外)の場合

課税対象の合計と消費税を先に出し、そのあとに立替金を足します。消費税の計算に混ぜないことが要点です。

内容数量単価金額
応援業務 日当(8月分)12 日20,000240,000
販売手数料 新規契約18 件3,00054,000
小計(10%対象)294,000
消費税(10%)29,400
課税計323,400
立替金(交通費・対象外)4,200
お支払金額327,600

混ぜると何が起きるか

立替金を課税対象の小計に含めたまま消費税を計算すると、本来預かるべきでない消費税を請求することになります。逆に、Aの交通費を立替金として扱うと、自分の課税売上が過少になります。どちらも、あとから相手の帳簿と合わなくなって修正の手間が出ます。

領収書は取っておく

どちらのパターンでも、実費を請求する以上は根拠が要ります。ICカードの利用履歴でも構いませんが、月末にまとめて思い出そうとすると必ず抜けます。移動した日にその場で金額を残しておくのが、結局いちばん早い方法です。

その日のうちに、金額だけ残しておく

カセグは、日当・歩合と一緒に立替の交通費もその日のカレンダーに記録できます。請求書を作るときは、立替として記録した分を課税対象の計算から外し、消費税を出したあとに合算します。元請けの運用が「交通費も課税で」の場合は、報酬側に含めて記録してください。記録・集計はずっと無料。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の税務上の助言ではありません。交通費が役務の対価に当たるか立替金に当たるかは、契約内容と取引の実態によって判断されます。判断に迷う場合は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。